工事の概要
給排水配管工事では、キッチン、浴室、洗濯室で水を使う位置と排出する位置を決め、必要な場所まで配管を新設または延長します。完成後は壁や床の中に隠れるため、経路、接続、排水勾配、試験記録を仕上げ前に確認することが大切です。

この工事が必要な場合
キッチンや浴室の配置を変える場合、食器洗い機、洗濯機、埋め込み水栓など新しい給排水位置を追加する場合に必要です。器具の位置を変えないなら、既存管の年数、漏水履歴、分岐部の状態を調べてから交換範囲を決めてください。
床や壁を開ける前に決めること
器具の最終位置と、残す配管、動かす配管、交換する配管を先に確定します。
- 水栓、排水口、便器、シンク、水を使う家電の最終位置
- 既存配管を残す範囲と撤去、新設、延長する範囲
- 給水管と排水管の材質と規格、保温、結露、凍結対策
- 排水勾配を確保する経路と床や壁を開ける範囲
- 埋設前の水圧と通水試験を確認し、写真を受け取る担当者
見積書で確認すること
配管工事一式ではなく、経路、材料、試験、引き継ぎが分かれているか確認してください。
- 撤去、床と壁のはつり、廃材処理は含まれていますか。
- 部屋ごとの給水点と排水点、配管長さ、材質、規格が書かれていますか。
- 給湯管の保温、給水管の結露対策、必要な凍結対策は含まれていますか。
- 水圧と通水試験、不合格箇所の補修と再試験は含まれていますか。
- 埋設位置の寸法と写真、試験結果を受け取れますか。
見積書や埋設前の写真があれば、配管範囲、排水勾配、試験記録を一緒に確認できます。
現場で確認する順序
配管を埋めると接続部と勾配は直接見られなくなります。残す配管の端部から各器具の位置まで、隠す前の状態を記録してください。
- 既存配管を撤去

既存配管を撤去しながら、残す給水管と排水管、新しく接続する位置を表示します。開いた端部はすぐに閉じ、腐食やひび割れが接続位置まで続く場合は、弱い管へ短く継ぎ足さず交換範囲を見直します。 - 給水配管を施工

給水管は冷水、温水、器具ごとに分け、動かないよう固定します。バルブと接続部はできるだけ点検できる位置に置き、結露や凍結の恐れがある区間は途中で切れないよう保温します。 - キッチン・洗濯配管を延長

キッチンと洗濯室では、家具図と実際の製品寸法に合わせて給排水位置を決めます。ホースが引き出しや機器の裏で折れず、バルブとトラップに再び手が届くか確認します。 - 浴室配管を施工

浴室では、洗面器、シャワー、便器、排水溝の中心を仕上げタイル面から決めます。水栓エルボが動かず、排水口の高さが防水とタイル勾配をつくれるか次の担当者と確認します。 - 排水管を仕上げる

すべての排水管へ水を流し、途中に水が残らない勾配か確認し、給水管は接続部を加圧試験します。臭気を防ぐトラップと通気も確認してから、経路と試験結果を撮影します。
不具合が起きやすい場所

- 給水管の接続部 継手の圧着が不十分だと、埋設後に漏水するため、加圧中にすべての接続部を確認します。
- 排水管の勾配 勾配が不足した区間や途中でたわんだ区間には水と汚れが残り、詰まり、逆流、臭気が繰り返します。
- 給湯管の保温 保温材が途中で切れると湯が出るまでの時間が長くなり、周辺の仕上げへ結露水が広がることがあります。
圧力計が下がっても、すべての配管をやり直すとは限りません。圧力計と仮キャップを確認し、区間を分けて漏れている接続部を探します。
埋設前には、圧力記録、排水の通水動画、分岐位置、壁と床の基準から測った寸法を一緒に残します。将来の穴あけと保守に使える記録になります。
工期と残す記録
現場作業には約16時間から24時間を見込んでください。配管範囲、はつり量、試験の待機、不合格箇所の補修で変わるため、施工時間と試験待ちを分けてください。
配管の材質と規格、継手、分岐位置、保温状態、開始と終了の圧力、通水結果、埋設前の全経路写真を保管します。
前の解体と後の防水、床下地まで見ると、各担当者へ何を見せたまま引き継ぐかが分かります。