工事の概要
浴室壁タイルは、防水層と壁下地が整ってから施工します。納品されたタイルのロットと割り付けを確認し、水平と垂直の基準線に沿って、水栓や窓枠まわりを計画的に加工します。目地で隠れる前に、接着状態、通り、浮きを検査するところまでがこの工程です。

この工事が必要な場合
浴室を全面撤去した場合や、壁タイルの浮きとひび割れが広い範囲にある場合は、防水層と下地を確認したうえで新しい壁仕上げを施工します。数枚のタイルや目地だけが傷んでいるなら、全面撤去が必要とは限りません。タイルの動き、打診で音が変わる範囲、部分補修で防水層に触れるかを先に調べてください。
着工前に決めること
色と柄だけでなく、見えなくなる接着と見える割り付けの基準もそろえて決めます。
- タイルの寸法、ロット、柄の向き、必要数量
- 最初の一枚を置く位置、目地の基準線、小さな切り物を入れる場所
- 水栓、配管、窓枠、カウンター、入隅の加工方法
- タイル寸法と下地に合う接着材と張り付け方法
- 目地施工前に確認する通り、段差、開口部、浮きの合格基準
見積書で確認すること
見積書は、次の質問で内容を確かめてください。
- 防水層の養生と壁下地の補修はどこまで含まれていますか。
- タイルの寸法、数量、ロス、ロット確認は含まれていますか。
- 窓枠、水栓、配管、入隅の切断と穴あけ費用は含まれていますか。
- 接着材、施工方法、目地幅の基準は明記されていますか。
- 打診で浮きが見つかった場合の補修と再検査は含まれていますか。
浴室壁の写真、タイルの割り付け図、または見積書があれば、下地、配置、接着検査の範囲を一緒に確認できます。
現場で確認する順序
浴室の壁は、目地の通りだけでなく、裏側の接着状態も同時に確認する必要があります。下地と割り付けを先に承認し、施工中にタイルが十分に圧着されているかを見ます。
- 資材検収・下地処理完了

複数の箱からタイルを出し、色柄の差、反り、欠けを施工前に比べます。壁のほこりと突起を除き、防水層を傷つけずに垂直と平滑さを確認し、必要な場所には指定のプライマーを均一に塗ります。 - 基準線・割り付け設定完了

レーザーで最初の水平線と垂直線を出し、床、天井、入隅に一枚物と切り物がどう入るかを仮割りします。水栓や配管の穴がタイル端に寄りすぎず、隣り合う壁の目地も自然につながるかを確認します。 - タイル貼り付け完了

下地とタイル裏に大きな空洞が残らないよう接着材を広げ、一枚ずつ十分に押さえます。施工途中で一部をはがして充填状態を確認し、スペーサーで目地幅と隣接するタイルの段差をそろえます。
不具合が起きやすい場所

- 壁タイルの浮きと脱落 接着材が裏面を十分に満たしていないと、空洞音が生じ、時間がたってからタイルが外れることがあります。
- 目地幅と防水層の端部 割り付けがずれると目地幅が不均一になり、仕上げ端部から防水層が見えることがあります。
- 水平と垂直の通り 最初の列を確かな基準線に固定しないと、目地が壁全体で斜めに見えます。
- 水栓まわりと入隅の切り物 加工位置を先に計算しないと、細いタイル片や接着の弱い端部が水栓、窓枠、入隅に残ります。
空洞音がするだけで、すべてのタイルを撤去する必要はありません。音が変わる範囲を記録し、動き、ひび割れ、細い切り物の状態を合わせて見て補修範囲を決めます。
タイルが動く、またはひび割れがあり、防水層の損傷も疑われる場合は、目地と器具の施工を止めてください。タイルと防水の担当者が、露出させる範囲と補修方法を決めてから進めます。
工期と残す記録
実作業の目安は約16〜24時間ですが、下地補修と乾燥、接着後の養生、浮きの補修は別に必要です。目地施工まで少なくとも48時間を目安にしつつ、実際の接着材仕様と現場の気温、湿度を確認してください。
タイルの商品名とロット、仮割り、最初の一枚と基準線、水栓と配管の穴、窓枠と入隅の切り物、打診結果と補修位置を写真で残します。目地と器具を施工したあとは、接着状態を確かめにくくなります。
浴室壁タイルは、合格した防水層の上に施工し、目地を入れる前に十分に養生します。前後の工程も見ると、見えない防水と見える目地の両方を一つの検査計画で管理できます。