工事の概要
エアコン先行配管では、室内機と室外機を結ぶ冷媒管、結露水を流すドレン、制御線を天井や壁の仕上げ前に通します。完成後は見えなくなるため、配管長さと曲がり、ドレン勾配、保温、漏れ試験をこの段階で確認します。

この工事が必要な場合
天井埋め込み型や複数台の室内機を設置する場合、室外機を移設する場合、配管を隠す場合に必要です。露出配管の壁掛け型なら、将来の機種変更と点検のしやすさも含め、先に埋める必要があるか確認してください。
天井を閉じる前に決めること
機器の仕様と、自然に排水できて点検もできる経路を合わせます。
- 室内機と室外機の正確な位置、機種、台数
- メーカーの長さと曲げ条件に収まる冷媒管と配線の経路
- ドレン排出位置と全区間の勾配を保つ方法
- 点検口、貫通スリーブ、外壁シーリングの位置
- 漏れ試験と通水試験の時期、結果を残す方法
見積書で確認すること
隠れる配管工事と、後の機器設置や試運転を分けて確認してください。
- 室内機ごとの銅管規格と長さ、延長単価が書かれていますか。
- ドレン、制御線、保温材、スリーブは含まれていますか。
- 天井と外壁の貫通、外部の止水処理は含まれていますか。
- 窒素加圧試験とドレン通水試験は含まれていますか。
- 本体設置、真空引き、冷媒充填が含まれるか分かれていますか。
空調図、見積書、天井内の写真があれば、経路、ドレン勾配、保温、試験範囲を一緒に確認できます。
現場で確認する順序
冷媒管そのものより、ドレン勾配と保温の継ぎ目が目に見える被害につながることがあります。経路、結露対策、二つの試験を天井前に確認します。
- 配管経路と勾配を確定

室内機、室外機、点検口、壁貫通の位置を天井図へ合わせます。梁や他設備を避けながら、ドレンが連続して下がり、ポンプや接続部へ点検できる経路か確認します。 - 銅管とドレンを施工

銅管、配線、ドレンを分けて支持し、ドレンがたわんで水だまりをつくらないよう勾配を保ちます。曲がり、切断面、支持部まで保温材を連続させ、冷たい銅管を天井内の空気へ露出させません。 - 漏れテストと貫通部処理

冷媒管を窒素で加圧し、ドレンへ水を流して自然排水と漏れを確認します。両方に合格してから外の雨水経路を考慮して貫通部を塞ぎ、圧力値と全経路を記録します。
不具合が起きやすい場所

- 冷媒管の接続部 フレア加工や締め付けが不十分だと冷媒が漏れ、冷房能力が落ち、仕上げた天井を再び開けることがあります。
- ドレン配管 勾配不足や途中のたわみは結露水を逆流させ、室内機まわりと天井へ漏水させます。
- 配管の保温 保温材の継ぎ目が開いたり潰れたりすると、配管表面に結露し、天井の染みと仕上げ損傷につながります。
試運転後に冷房が弱くても、先行配管の漏れとは限りません。冷媒量、フィルター、室内機と室外機を確認し、加圧記録と接続位置から原因を分けます。
天井前に、冷媒管とドレンの全経路、点検口、貫通部、圧力計、通水動画を残すと、機器設置と将来の漏水確認に使えます。
工期と残す記録
室内機1台の先行配管には約4時間から8時間を見込んでください。台数、距離、天井構造、貫通の難しさで変わり、加圧保持は別の時間として確保します。
機器の機種と位置、配管規格と長さ、ドレン勾配、保温、貫通部、漏れと通水試験、天井内の全経路写真を保管します。
解体、天井下地、電気工事と順序を合わせると、隠れる配管が同じ空間でぶつかるのを防げます。
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