工事の概要
分電盤は住宅へ入る電気を部屋と機器の回路へ分け、各回路を遮断器で保護します。交換では既存回路を新しい盤へ移し、電線と遮断器、接地を正しく組み合わせて試験します。回路表は古い表示を写すのではなく、実際の使用内容に合わせます。

交換を検討する場合
全面的な配線更新、大型家電の専用回路追加、分電盤の空き不足がある場合に交換または増設を検討します。遮断器が数回動作しただけでは分電盤の不良とは限りません。負荷、漏電、接触不良、遮断器の状態を先に診断してください。
分電盤を注文する前に決めること
現在と将来の回路、実際の負荷から回路表を組み立てます。
- 既存回路と新設回路の用途、予想負荷
- 専用保護が必要な機器と将来用の予備回路
- 回路ごとの電線規格、遮断器の種類と容量
- 盤の大きさ、埋め込みまたは露出設置、点検空間
- 入居者が理解できる回路名と試験記録の形式
見積書で確認すること
製品構成と回路調査、設置、試験、表示を分けて確認してください。
- 撤去前の既存接続記録と新しい盤の設置は含まれていますか。
- 主幹と分岐の遮断器、端子台の製品、定格、数量が分かりますか。
- 回路ごとの電線条件と専用遮断器が書かれていますか。
- 接地、絶縁、漏電保護の動作試験は含まれていますか。
- 最終回路表、表示、写真、試験結果を受け取れますか。
分電盤の写真や電気見積書があれば、回路表、電線規格、遮断器の範囲を一緒に確認できます。
現場で確認する順序
撤去中に既存回路の用途を失うと、新しい分電盤でも安全に管理できません。古い接続を残し、新しい結線と実負荷試験へつなげます。
- 既存分電盤撤去完了

主電源を切り、計測器で無電圧を確認してから、各遮断器につながる部屋と主要機器を調べます。既存の全結線を撮影し、用途を確認できない電線は推測でまとめず別に表示します。 - 新規分電盤設置・結線完了

新しい盤を水平に固定し、主幹遮断器、分岐遮断器、中性線端子、接地端子を確認した負荷に合わせて配置します。電線規格と遮断器定格が合い、撤去前記録と新しい接続が一致するか回路ごとに確認します。 - 試験・ラベル貼付完了

通電後は漏電遮断器の試験だけでなく、各回路の照明、コンセント、家電を実際に動かします。極性、接地、発熱、異音に問題がないことを確認し、住人が分かる部屋名で回路表を仕上げます。
不具合が起きやすい場所

- 接地端子 接地線が抜けたり緩んだりすると、漏電時の感電危険が高まります。
- 緩い遮断器端子 締め付け不足は接触部の発熱と電気アークにつながります。
- 通常負荷より小さい遮断器 確認した回路負荷に対して小さすぎると、正常使用でも繰り返し動作します。
- 電線より大きい遮断器 電線の安全容量を超える保護設定では、遮断器より先に電線が過熱する恐れがあります。
- 動く盤と圧迫された電線 盤の固定不足や内部電線の無理な圧迫は、被覆損傷と短絡につながります。
遮断器が繰り返し動作しても、大きい容量へ替えるだけでは解決しません。電線規格、負荷、漏電、端子の緩みと発熱を確認してから保護条件を計算し直します。
最終回路表、遮断器の製品と定格、電線条件、接地と試験結果、完成した盤内部の写真を保管します。
工期と残す記録
分電盤1面の交換と試験には約4時間から8時間を見込んでください。回路数、既存配線、盤寸法の変更、壁補修で変わるため、停電時間と通電試験時間を先に確認してください。
既存と新しい回路表、遮断器と端子台の定格、電線条件、接地、完成内部写真、絶縁と保護装置の試験結果を保管します。
分電盤は隠れた配線と最終器具の基準点です。前後の工事を一緒に見ると回路の抜けを減らせます。