この工事で行うこと
壁断熱は、外壁や拡張部の壁を乾かして弱い面を整理し、熱反射断熱材、XPSボード、木下地内の充填材、防湿層を切れ目なくつなぐ工事です。窓枠、入隅、コンセント、配管まわりの小さな欠けも、仕上げ後の結露が集中する原因になります。

検討したいケース
外壁、バルコニー拡張部、窓下、入隅で結露やカビ、冷えが繰り返す場合に検討します。漏水で壁が濡れているなら、先に原因を補修して十分に乾かしてください。濡れた壁を断熱材で覆うと、表面の染みだけが消えて内部のカビが続くことがあります。
壁を厚くする前に
断熱層と防湿層の構成を、完成後の壁厚と一緒に決めます。
- 外壁、拡張部、窓まわり、入隅のうち断熱する正確な範囲
- 断熱材の種類と厚み、木下地内へ充填する材料
- 防湿層の位置と重ね代、固定穴を密封する方法
- 窓枠、入隅、コンセント、配管まわりの熱橋対策
- 増えた壁厚と見切り、ドア、家具、設備との干渉
見積書で確認すること
面積だけでなく、湿気処理と弱点の補強まで記載されているか確認します。
- 壁ごとの施工面積、断熱材の種類と厚みが記載されていますか。
- カビと浮いた仕上げの除去、壁の乾燥が含まれていますか。
- 窓枠、入隅、貫通部のフォーム処理が含まれていますか。
- 木下地内の充填、防湿層、重ね部と固定穴の密封が含まれていますか。
- 閉じる前の浮き、外気流入、写真記録の検査がありますか。
結露の写真や断熱見積書があれば、弱い取り合いと不足している下地処理を一緒に確認できます。
現場で確認する順序
断熱はカビを覆う仕上げではありません。壁を乾かし、熱橋と外気の通り道を見つけてから、断熱層と防湿層を一面としてつなぎます。
- 既存面整理・防湿処理完了

カビと弱い仕上げを除去して壁を乾かし、漏水と表面結露を切り分けます。窓枠、壁と天井の入隅、設備貫通部で冷える場所と隙間を印します。 - 一次断熱材施工完了

熱反射断熱材をしわや空洞なく密着させ、継ぎ目を窓枠と床まで連続してテープ処理します。コンセントや配管で切った部分も、次の層で隠す前に再び密封します。 - XPSボード・木下地施工完了

XPSボードを木下地に合わせて切り、ミネラルウールは押し潰さず隙間なく充填します。浮き、たわみ、下地より出た部分は石こうボードを張る前に直します。 - 防湿・検査・片付け完了

防湿フィルムを重ね、タッカー跡と設備開口をすべて塞ぎます。全面を手で確認し、可能ならサーモカメラで窓下や入隅の断熱欠損を探して、閉じる前に写真を残します。
不具合が起きやすい場所

- 開いた断熱材の継ぎ目 密封されていない継ぎ目が熱橋になり、線に沿って結露が出ることがあります。
- 湿った壁を覆った断熱材 浮いた断熱材の裏に水分が残ると、表面がきれいでも内部でカビが育ちます。
- 窓下の補強不足 枠下の小さな隙間が最も冷たい面として残り、冬の結露が集中します。
- 破れた防湿フィルム 開いた重ね部やタッカー穴から室内の湿気が入り、断熱性能が徐々に落ちます。
カビを清掃して断熱材で隠すだけでは直りません。水分の原因、壁の乾燥、熱橋、外気流入、防湿層の連続性を一緒に確認してください。
閉じる前に、下地の含水、材料と厚み、木下地内の充填、窓と貫通部、防湿層全体の写真、浮きと外気流入の検査を残します。
工期と残す記録
現場作業の目安は約16〜24時間です。カビ処理、壁の乾燥、施工面積、木下地の構成によっては別途時間が必要です。
壁ごとの材料と厚み、乾燥結果、窓と貫通部の補強、木下地内の充填、防湿層全体、サーモカメラや外気流入の検査を残してください。
壁断熱は解体後に施工し、石こうボードで隠れます。前後の工程を一緒に見ると、記録する時期を逃しません。